
『そんじょそこいらの金儲け・エセ風水師とはワケが違う!』
私は20代の10年間のほとんどを、香港という街とその文化を探求することに費やしたような人間です。
香港人の友達に囲まれ、広東語と英語で会話し、返還前の香港の街を歩き回って過ごしました。
ですから風水も、自然と身近なものとなり、友人の付き添いで、或いは自分自身が診てもらうために、
風水師の先生のオフィスを訪れたこともありました。
香港の街のいたるところに、風水的な意味合いを含んだ建物や場所があり、ガラス張りのカフェは景観のために
そうしているのではなく、風水の為に、龍が通れるように、ガラス張りになっている…というような話が
普通にごろごろしています。
丁度その頃、荒俣先生がある雑誌に風水のことについて 香港取材をされたレポートを発表されていました。
私が友達や友達の家族、風水師の先生に教えてもらって 知っていた知識より、はるかに深い理解と知識が
そのレポートに溢れていました。
(その1部は本書にも載っています。)
風水において、羅盤というものは非常に重要というか…仕事の必需品なのだ、と認識していました。
でも、日本に起きた風水ブームのあのDr.(何ゆえにDr.なのだろうか?)は、
私の知る限り一度たりとも羅盤を手にしてはいませんでした。
方角のことを薀蓄を垂れ流すように話すのですが、肝心の“龍脈”や“気”については
全く触れることは無かったようにも記憶しています。
日本に留学して来ていた香港人の友人も、「ダメよ?。違うよ?。」と笑う始末。
これ以上は書くことを控えますが…。
荒俣先生の本は、香港で一般に理解されている風水をきちんと踏まえた上で書かれていると思います。
香港上海銀行、中国銀行のエピソードというか、状況は まさに荒俣先生の書かれている通り、
どっかヘン、便利さという点では利にかなっていないものです。
でも風水的には大きな意味を持っているのですね。
自分も見て歩いていた場所なので、うんうんうなづきながら読み進めました。
実に楽しめる本です。
この本なら、香港人に読ませても大丈夫…ふふふ。
それにしても荒俣先生はスゴイ。
ご自身が巨大な知識の保管庫、のような存在に思えます。
もっともっと、いろいろな事柄について、本を書いていただきたい。
是非読ませていただきたい。
心からそう思います。